お正月のアレンジメント
お花一つで初春の喜びが増えていく感じです
若松:お正月と言えば松!冬でも絶えない緑が好まれるようです。
シンピジューム:ランが一房入るだけで、豪華さが増しますね。意外と丈夫で長持ちもします。
葉牡丹:小さい葉牡丹はいけばなやアレンジにも多用されます。花壇の演出ばかりではないですね。
梅:小さいつぼみがたくさんついていました。枝物として使用したので花開くことは難しそうで、少しかわいそうですが…。松と並んで縁起物ですね。
千両:その名前と赤い鮮やかな実がお正月に好まれる千両。これだけを粋に飾ることもありますね。
おはなコラム: 「自然のお花を生けるということ」
お花のお稽古では、花材をいただいてからいける方法を考えます(先生からの指定がない場合)。今回の花材を見たときに、葉牡丹がとても小さくかわいらしく、そして長ーい茎のさきっちょにぽっと開いていたため、私は「これをちょっと高い位置に飾ってみよう」と考えました。
でもこの考え、ちょっとまずかったようです。
「お花が自然に生えていたとき、どこにあったかを意識していけないと、そのお花がいきてこない」と、先生からご指摘をうけました。
確かに葉牡丹はもともと地面近くに葉を広げるもの。とんでもない高いところに飾ることはその姿に反しているわけです。
「お花が恥ずかしがる」と先生はおっしゃいますが、そのとおりでなんともいえない収まりの悪さをまねいてしまうのです。
結局、出来上がり写真のような完成図となりましたが、いかがでしょうか?
写真の関係で分かりにくいですが、左図のほうがかなり大きなしあがりとなっています。二つにわけていけました。
【1】松・ランを切り分ける
若松を切り分けていく。一番長い枝を中心に短い枝が数本で構成されているので、一番長いものとそれ以外で切り分ける。
ランは上の部分を小さいアレンジに使うため、上1/3くらいで切り分ける。
【2】<左図>松を中心に、らん、はぼたんを飾る
【1】で切り分けた松の一番長い枝を、中央後方にたてる。その前にラン(切り分けた下2/3)をたてる。はぼたんは大きいほう(今回は赤)をランの下部に配置する。大まかな形はこれで完成する。
【3】<左図>梅の枝、千両でしあげる。
梅の枝は切り分けて、松の左右に肉付けするように配置する。梅の枝は表裏があるので、よく気をつけること。また、千両を小分けに切ってちらす。千両の葉を使って、背面の処理も忘れずにしておくように。
【4】<右図>大まかな生け方
右図は玄関用、と言うことで小ぶりに構成しています。
小分けにした松を後方横一列に配置する。
らん(上部1/3)をその前方に、小さいほうの葉牡丹をさらに前方下部に配置
あとは千両を小分けにしてバランスよく散らしてください。