秋草のアレンジメント
秋の気配を先どり!
野山にもありそうな草を飾ってみましょう
今回は盛りだくさん!お花いっぱいです
ススキ:最近は街中で見なくなりましたが、ポピュラーな秋草。
しゅっと伸びた穂や葉っぱがなびく姿はお月見団子と相性抜群。
ネリネ:今回はピンクを採用。いろんな色が出ているようです。
秋にかわらなどでよく見かけるヒガンバナの仲間で、今回もヒガンバナのイメージで使用。ヒガンバナそのものは、ドクがあるとか、火事になるとかいいますからね…。
リンドウ:独特の藍色が美しいリンドウ。最近はラッピングした鉢植えも人気です。
和風な感じで可愛らしい。うまく分けると非常に有効に使えます。
オミナエシ:これも秋の花。黄色が鮮やかです。ただ臭いがちょっといただけませんが。
最近の切花種は臭いを押さえるように改良されているそうで、今回も意外とマシでした。
ホトトギス:独特の色と形が印象的なホトトギス。地味な色使いの中にも存在感の有る秋の花です。
葉っぱは柔らかく、触った感じもふわふわでとってもおいしそう…。これは虫にとっても同じらしく、栽培時に非常に虫がつきやすい草花だそうです。
ソリダコ:黄色がきれいなソリダコ。立派な園芸種なのですが、うーん、ほんとに空き地に生えてそうな…。
今回はオアシスを埋めるのにつかいました。
エレンジウム:一見するとワレモコウみたいな草花。でもワレモコウよりは細くて一つ一つが小さいんです。
こういう草花は本当に秋の息吹を感じさせてくれますね。
おはなコラム: 「オミナエシ」
日本や中国が原産地のオミナエシ科の植物です。学名はPatrinia scabiosaefolia。
オミナエシの名前は「オミナ=女」+「エシ=なるべし」からきていて、別の草花である「オトコエシ」よりも優美で女性的だから名付けられたという説があります(でも臭いのはなぜ???)。
古くから歌にもよく詠まれており、『万葉集』にはオミナエシが登場する歌が14首もありますし、源氏物語にも出てきます。
また一方で、小さな黄色花が固まってつくことから、穀物の「粟」をイメージし、アワバナ(粟花)、ムシアワ(蒸粟)とよばれることもありました。
優美さと、たわわな実りをイメージさせるオミナエシ。昔からの理想の女性像なのかもしれませんね。
直線的な草花が多いので、形自体はシャープに作った方がよさそう。
私の場合は三角形をイメージしたのですが…???
【1】ススキで一番高い辺をつくる
ススキはまっすぐに立てて、全体で一番長い辺を作る。この高さがアレンジ全体の大きさを決めることになる。
ススキはすぐ穂がひらいてしまい、シャープな感じが薄れてしまいます。それを押さえたい場合は、サラダオイルを染み込ませたティッシュをなでつけるようにするそうです。油の効果で開かなくなるというわけ。
【2】ホトトギスで底辺カバー
ホトトギスを使って、底辺を形作る。同時に葉を使ってオアシスの周辺をカバーし、丸見えにならないようにする。
【3】ネリネをフォーカルポイントに決める
中心低めにひとつ、少し高い位置にひとつもってくる。くれぐれも先の2工程で作った三角形を崩さず、のせていくように。
【4】オミナエシ・リンドウでさらに形をとる
今までの工程で作った三角形をさらに埋めていくように、オミナエシやリンドウを使って形作る。花と花の間を埋めていく感じ。
【5】ソリダコ・エレンジウムで仕上げる
最終的に根元の方に見えているオアシスを、細かく分けたソリダコを埋めてカバーする。
最後にエレンジウムを全体に散らして、成型する。